定款の電子認証の手続の負担が少し緩和!のハズだったが

2019/01/23
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2019年3月23日一部変更

結論

発起人等が電子署名用カードを所持していないと

テレビ電話方式を利用できず、

従来通りの手続をするしかないから、

テレビ電話方式の利用は、当分の間、一部の人に限られそうです。

(個人的には期待はずれ)

(詳細は、以下をご覧ください。)

 

(会社設立時に必要な定款の認証手続)

 

株式会社や一般社団法人等を設立する際に

避けて通ることができない手続に

公証役場における「定款の認証」というものがあります。

(なお、合同会社は、定款の認証手続が不要です。)

 

(以下では、株式会社を例に説明しますが、

一般社団法人等でも同様です。)

 

公証人から認証された定款を法務局に提出しなければ、

株式会社の設立登記ができないルールになっています。

 

(定款の認証手続の管轄)

 

この定款の認証は、株式会社の設立時の登記上の本店住所を置く

都道府県内にある公証役場で手続をしなければなりません。

 

例えば、福岡市博多区博多駅前1-1-1に

本店住所を置こうとする場合は、

福岡「県内」の公証役場で定款の認証手続をすることになります。

 

福岡市内には福岡公証役場(福岡市中央区舞鶴)と

博多公証役場(福岡市博多区博多駅前)がありますが、

小倉公証役場のほうが便利が良ければ、

小倉公証役場で手続をしても構いません。

 

当社が北九州市内に本店を置く株式会社の設立のご依頼を

いただいた際には、当社からのアクセスが良い

博多公証役場で定款認証の手続をしています。

 

(必ず公証役場に出頭しなければならない!)

 

依頼者本人または依頼者から委任を受けた人(当社スタッフなど)が

必ず公証役場に出頭して公証人の面前で手続を

しなければなりません。

これが、なかなか面倒なのです。

 

当社の場合であれば、福岡県内で株式会社を設立する場合には、

さほどの負担はありませんが、

例えば、東京都内に株式会社を設立しようとする場合には、

定款認証の手続をするために、東京都内の公証役場に

必ず誰かが出頭しなければならないのです。

 

(出頭に代わる新方式の採用)

 

今回、この「公証役場に出頭して公証人の面前で手続をしなければならない」

というルールが緩和されることになりました。

 

大雑把に説明すると、

出頭する代わりに

テレビ電話のような装置を用いて

公証人と面談すればOK!

という新方式の導入です。

 

2019年3月29日から

この新方式が使えるようになる予定です。

 

この新方式を用いることの条件として、

定款の認証の申請を紙ではなくインターネットを用いる方法

(電子認証嘱託)によることが要求されています。

そして、定款の電子認証嘱託によった場合は、

テレビ電話のような装置を用いて

映像と音声の送受信によって互いのことを認識しながら

通話をすることができる方法も選ぶことができる、

そして、定款認証の手続のすべてをインターネット上で完結できる

という内容となっています。

 

(委任状と印鑑証明書の取り扱い)

 

現在この定款の電子認証の手続をする場合は、

依頼者から、委任状への実印押印と印鑑証明書を提出していただき、

これらを紙媒体で公証役場に提出する必要があるのですが、

このブログの基とした資料には、

この委任状と印鑑証明書の提出も

インターネットですることを条件とする旨が記載されていますので、

具体的にどうなるのかは、不明です。

 

テレビ電話方式を利用する前提として

依頼者が電子署名(コンピュータ上の署名技術)

をするために必要な電子署名用カード(マイナンバーカードなど)を

所持していなければなりません。

その電子署名用カードで委任状データに電子署名を

しなければなりません。

発起人が電子署名用カードを所持していない場合は、

従来通りの方法で手続をすることになります。

 

日本でインターネット申請がなかなか普及しない理由の一つは、

この電子署名だと思うのですが、

(ほとんどの市民や企業は持っていない。)

今回の改正でも、現時点では、

この点の解決策は示されていないようですので、

テレビ電話方式の利用は、一部にとどまることになりそうです。

 

この政策は、マイナンバーカードの普及率を高める目的のようです。

 

(テレビ電話の装置)

 

また、テレビ電話の装置ですが、

具体的にどういった装置を用いることができるのか、

比較的利用のハードルが低い

スマートフォンやスカイプのようなもので足りるのか、

それとも、法務省が指定するメーカーや規格の装置でなければならないのか、

の点も、不明です。

FaceHub(フェイスハブ)というテレビ電話ソフトを

一般的なパソコンやタブレットで利用することになったようです。

利用者は、無料で使うことができるとのことです。

スカイプやLINEなどのテレビ電話ソフトを

この定款の電子認証手続で使用することはできません。

 

株式会社の設立が、より一層早く、費用を抑えながら

することができるようになりますね。

 

以下は、「指定公証人の行う電磁的記録に関する事務に関する省令の一部を改正する省令案の概要」から引用

(読みやすくするために少し編集しています。)

 

「添付書面の提出も含め全てオンラインで

定款認証の嘱託がされた事件を対象に,

嘱託人が指定公証人の面前において行う行為を

映像と音声の送受信により

相手の状態を相互に認識しながら

通話をすることができる方法によって

することを可能にするとともに,

電磁的記録の認証の付与についても,

電気通信回線により嘱託人に送信してすることを可能とし,

全てオンラインで電子定款認証手続

を行うことを可能にする」

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

木崎正亮

 

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司法書士・行政書士 木崎正亮

 

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