建設業法改正点 3つのポイントを簡単に解説!
2020/11/09
この記事の目次
改正建設業法が施行されました
こんにちは、事務員の田上です。
令和2年10月1日、ついに改正建設業法が施行されました。
ここでは自分の備忘録も兼ねポイントを3つに絞って
短くシンプルに解説したいと思います。
1.経管の要件の緩和
2.許可承継の事前認可制度が追加
3.社会保険の加入が必須に
1.経管の要件の緩和
経営管理責任者の要件といえば建設業の許可を取得する上で
最も高いハードルになるポイントでした。
今回の改正によって緩和され、
過去の要件だと許可を取得できない業者さんでも取得できるようになるのでは?
と期待されましたが、実際にはそんなに甘いものではありませんでした…。
緩和ポイントその1 必要経験年数が6年から5年に!
これまでは、許可を取得しようとする業種以外の業種についての経営経験は
5年では足らず『6年』必要でした。
この規定が、許可を取得しようとする業種であっても他業種であっても
一律5年に短縮されました。
これは分かりやすく、実際に恩恵を受ける業者さんも多い緩和ですね。
緩和ポイントその2 他業界での経験も一部認められるように!
今回の改正で、他業界での役員経験も認められるようになりました。
(他業種ではなく他業界)
しかしそれでも建設業での役員経験は必ず2年以上は必要です。
建設業での役員経験が5年に満たなくても、
一定の条件を満たしていれば他業界の経験との併せ技でも認められる規定が新設されました。
ただ、その一定の条件がそれなりに厳しいので、
ポイント1に比べると実務上取り扱われるのは少ないような印象を受けます。
上記改正点についてより細かく解説した記事もありますので、ご参考ください。
http://daifuku-law.com/archives/1116
2. 許可承継の事前認可制度が追加
建設業者が合併、分割、事業譲渡等をする場合、
これまでは一度廃業の届け出を提出し、
その後新規で許可を取得し直す必要がありました。
許可を申請してから取得までは2か月程度(福岡の場合)かかるので、
その間に「許可の空白期間」が生じていました。
これが改正により事前に申請して認可を受けることをで、
建設業の許可を承継できるようになりました。
許可の期限は承継の日の翌日から5年間となります。
3.社会保険の加入が必須に
元々、社会保険への加入は許可要件ではなかったものの、
未加入業者への風当たりは強く、未加入業者排除の動きが広まっていました。
それが今回の改正で社会保険が許可要件となったため、
未加入業者は許可を取得できなくなりました。
健康保険・年金について
法人については健康保険(社会保険)と厚生年金への加入が必須に、
個人事業主であれば国民健康保険(建設国保も可)と
国民年金に加入しておけば足ります。
雇用保険について
従業員を雇用している場合は雇用保険への加入も許可要件となりました。
今回は重要な部分をなるべくシンプルに解説しました。
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田上慶太
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