祖父の遺産はどこへ行く? 数次相続というケース
2015/09/30
人が死亡すると、相続が開始します。祖父が亡くなった場合、その遺産はどうなるのでしょうか。
今日は、数次相続(すうじそうぞく)というケースについてのお話。
(数次相続)
数次相続とは、一般的に「遺産分割が終わっていない状態で、さらに次の相続が発生した場合のこと」をいいます。
波平 === 舟
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サザエ ===== マスオ カツオ ワカメ
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タラオ
例えば、サザエさん一家の「①波平さんが死亡」して、波平さんの遺産についてまだ遺産分割が終わっていなかった状態で「②サザエさんが死亡」した場合です。波平さんに関する相続を1次相続といい、サザエさんに関する相続を2次相続ということがあります。
注意したいのは、先日解説した代襲相続の場合とは、「死亡した順番」の事実が異なる点です。
(代襲相続の場合 サザエ死亡 → 波平死亡)
(今回の場合 波平死亡 →(遺産分割未了)→ サザエ死亡)
そして、死亡した順番が異なることで、波平さんの遺産について、マスオさんが相続人となることがあります。つまり、「代襲相続の場合は相続人として口を出せなかったマスオさんが、今回の数次相続の場合は、波平さんの遺産分割に相続人として口を出せる」ことがある、ということです。
次回は、「逆襲のマスオ(!?)」の予定です。
司法書士・行政書士 木崎正亮
~相続と中小企業の法務ドクター~
博多駅の司法書士・行政書士 だいふく法務事務所
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